【納得】親を『有料老人ホーム』に預ける理由 10選【物差しをもとう】

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親の介護問題を抱えるひと「親を有料老人ホームに預けようと思っているけど、まわりの人はどんな理由で預けているのだろう…」

 

この記事ではこのような疑問をもつ人に向けて、

 

 

・有料老人ホームに親をあずける理由

 

・有料老人ホームに親を預けなくてもよい理由

 

 

…をわかりやすく解説します。

 

「預ける理由」をはっきりさせることは、有料老人ホームを選ぶための「物差し」になります。

 

この記事をよむと、

 

 

・どのような理由で有料老人ホームに預けているのだろう

 

・親のために適切な介護施設を探したい

 

・自分で介護するのは無理…

 

 

…このような人の介護に関するモヤモヤが少しラクになります。

 

>> 「有料老人ホームの探し方・選び方」を知りたい方はこちら

 

 

しろたぬ
しろたぬ

筆者は歯科医師です。普段は有料老人ホームにいって高齢者の歯の治療をしています。

 

そのため、色々な『入居理由』をみてきました。

 

私自身も祖母の在宅介護を6年したあと、有料老人ホームに預けた経験があります。

 

毎日 Twitter(ありがたいことに1万人以上の方にフォローしてもらっています!)で医療と介護の情報を発信しています。

 

 

 

 

親を『有料老人ホーム』に預ける理由 10選

 

次のとおりです。

 

✔︎ 親を有料老人ホームに預ける理由 10選

①:よい暮らしをさせてあげたい

②:自由度が高い

③:手厚い医療や介護をうけられる

④:サービスのカスタマイズができる

⑤:家から近い

⑥:終の住処にしたい

⑦:在宅での介護が限界

⑧:他の老人ホームに空きがない

⑨:今の老人ホームに不満がある

⑩:すぐにでも追い出したい

 

すこし詳しく解説していきます。

 

 

①:よい暮らしをさせてあげたい

 

親に良い暮らしをさせてあげたい…という気持ちから、有料老人ホームを選ぶ人はわりと多いです。

 

有料老人ホームには、

 

・設備がよい

・内装がキレイ

・食事が美味しい

 

…のようなサービス提供している所も多いです。

 

お金はいくらかかってもよい…という家族もいました。

 

関連記事:【実例あり】有料老人ホームにかかる費用を介護経験者がシンプルに解説する

 

 

②:自由度が高い

 

有料老人ホームは他の種類の老人ホームに比べて、自由度が高いです。

 

体の状況にもよりますが、

 

・外出自由

・外泊自由

・24時間面会OK

 

の有料老人ホームでのびのび暮らしているお年寄りもいます。

 

有料老人ホームに住みつつ、実家の畑仕事をしている方もいました。

 

 

③:手厚い医療や介護をうけられる

 

充実した医療体制と看護体制をしている有料老人ホームは多々あります。

 

・担当介護士の数が多い

・リハビリスタッフが常駐

・看護師が24時間常駐

 

クリニックを併設している有料老人ホームもあります。

 

 

④:サービスのカスタマイズができる

 

有料老人ホームでは、

 

・好みの食事内容に変更

・専門の講師を招いてのレクリエーション

 

…といったサービスが充実していることがあります。

 

和洋中から選べたり、すきな映画を上映したりしてくれる施設もあります。

 

 

⑤:家から近い

 

家から近いから…という理由で選ぶ人もいます。

 

入居者にとって住み慣れた環境と近い…ということは安心感につながります。

 

介護者の家から近い場合でも、

 

・面会に通いやすい

・すぐに駆けつけられる

 

…といったメリットがあります。

 

有料老人ホームの数は全国に16,000件。家の近くに有料老人ホームは必ずあるはずです。

 

 

⑥:終の住処にしたい

 

当たり前のようですが、有料老人ホームに入居するとき、多くの人が「終の住処」として引っ越してきます。

 

・身体的な負担

・経済的な負担

 

…を考えると、大きな決断だからです。

 

とはいえ、終の住処にならない場合もあります。

 

それは医療的・介護的・経済的に住み続けることが難しくなった場合です。

 

・病気の処置が対応できない

・他の入居者に迷惑や危害を与える

・お金がなくなった

 

…などは退去の原因となりやすいので、事前に契約書のチェックは必須です。

 

 

⑦:在宅での介護が限界

 

在宅で介護している家族が限界を感じて、有料老人ホームに入居してくるパターンもあります。

 

想像以上に、在宅介護は壮絶です。

 

最初は在宅で介護できても、認知症や病気が進行して難しくなることも多いです。

 

とくに、

 

・徘徊

・奇声

 

といった、介護する側が不眠に陥るような状態や、

 

・弄便

・夜間の頻回のトイレ介助

 

といった排泄に関することで、在宅介護を諦める人は多くいます。

 

 

⑧:他の老人ホームに空きがない

 

他の老人ホームに空きがなく、有料老人ホームに入居する人もいます。

 

一時的な利用が目的です。

 

特に多いのが、特別養護老人ホーム(略称:特養)への入居待ちです。地域によっては3年待ち…というところも。

 

特養は基本的に要介護3以上が入居の条件です。

 

そのため、

 

・介護度がたりず(要介護1・2)、特養に入居できない

・入居条件は満たしているけど、特養の空きがない

 

…という状況はこれから増えてくると予想されます。

 

 

⑨:今の老人ホームに不満がある

 

すでに老人ホームで暮らしているけれど、いまの老人ホームに不満がありパターンもあります。

 

不満をきっかけに転居する場合もわりとあります。

 

・遠方で面会にいけない

・介護スタッフに不満がある

・入居者と仲良くなれなかった

・おもっていたサービスを受けられない

 

このような理由から、有料老人ホームへの転居を考える人も一定数います。

 

 

⑩:すぐにでも追い出したい

 

すぐにでも追い出したい…も理由に挙げられます。

 

有料老人ホームに預ける理由はポジティブなものばかりではありません。

 

とくに嫁姑の間柄では、別々に住みたい…と思う例が後を立ちません。

 

多少の費用が高くても、一刻もはやく追い出したいという人もいました。

 

親との関係性は、将来の環境に大きな影響を与えます。

 

 

【実体験】祖母の場合

 

わたしが祖母を有料老人ホームに預けたのは、

 

・祖母の認知症が進み、在宅介護が難しくなった

・特別養護老人ホームに空きがなかった

 

…という理由からです。

 

結果として、

 

・家から近い

・手厚い医療と介護を受けられる

 

有料老人ホームを探して、特養入居までの約2年間生活しました。

 

このように「預ける理由」は一つではなく複数あるケースも多々あります。

 

 

有料老人ホームに預けない方がよい場合もある【希望条件のちがい】

 

「預ける理由」が明確になると、「有料老人ホームじゃなくてもよいのでは?」と思うことがあります。

 

有料老人ホームの特徴は、

 

・60歳以上であれば入居しやすい

・介護度に影響されずに対応可能な施設も多い

・入居期間の指定がない場合が多い

・医療や介護サービスは有料老人ホームによってさまざま

・費用がやや高額

 

…です。

 

逆に、希望する条件にさえあえば有料老人ホームにこだわる必要はありません。

 

また、シンプルにいえば有料老人ホームは、対応できない医療処置やあきらかな迷惑行為を除いて、「お金」さえあれば、基本的に入居することができます

 

そのため、他の種類の老人ホームとの違いを知っておくことも大事です。

 

 

他の老人ホームとの違い

 

有料老人ホーム以外にも介護できる場所は以下のようなところがあります。

 

 

・特別養護老人ホーム(略称:特養)

 

・介護老人保健施設(略称:老健)

 

・グループホーム

 

​​・サービス付き高齢者住宅(略称:サ高住)

 

・軽費老人ホーム(別名:ケアハウス)

 

・在宅介護

 

 

 

有料老人ホームとのちがいを交えつつ紹介します。

 

他の種類の老人ホームの特徴は次のとおりです。

 

 

特別養護老人ホーム(略称:特養)

・基本的に要介護3以上

・重度者が優先的に入居できる

・満員ですぐに入居できないことも多い

・看取りまで対応できることも多い

・費用は安め

 

 

介護老人保健施設(略称:老健)

・基本的に要介護1以上が対象

・入所期間が3〜6ヶ月と短い

・自宅復帰を目指すための施設

・医師が常駐している

 

 

グループホーム

・少人数(5〜9人)での共同生活

・入居者同士で家事を分担して暮らす

・入居できるのは居住地の住民のみ

・認知症のひとを受け入れている

 

 

サービス付き高齢者住宅(略称:サ高住)

・自由度の高い生活ができる

・高齢者に特化したマンションという位置付け

・寝たきりになると対応できないところもある

・比較的、料金が安い

 

 

軽費老人ホーム(別名:ケアハウス)

・所得の低い高齢者が生活する施設

・介護が必要になると退所になるところもある

・家族からの支援を受けられないひとが優先

・入居待ちになることも多い

 

 

在宅介護

・家族による介護がメイン

・有料老人ホームより経済的負担が少ない

・その分、時間的な拘束がうまれる

・介護する側が精神的に病むこともある

 

 

有料老人ホームは3種類の類型がある

 

有料老人ホームは以下の3つの種類の類型にわかれます。

 

 

・介護付き有料老人ホーム

 

・住宅型有料老人ホーム

 

・健康型有料老人ホーム(約20施設)

 

 

ざっくり違いを紹介します。

 

介護付き有料老人ホーム

・主に介護を必要とする高齢者が生活する施設

・24時間介護サービスが提供される高齢者向けの居住施設

・全国に約5,000施設

 

 

住宅型有料老人ホーム

・主に自立~要介護高齢者が生活する施設

・介護が必要になれば、外部の介護サービス事業者と契約

・全国に約11,000施設

 

 

健康型有料老人ホーム

・身の回りのことを自分でこなせる、自立状態の高齢者が生活する施設

・終身の利用には対応していない

・施設の数は全国で20件ほどと少ない

 

有料老人ホームは、住宅型有料老人ホーム(約11,000施設)が全体の7割ほどです。

 

種類によって提供されるサービス内容はさまざまです。

 

最初から介護を受けたい場合は「介護付き有料老人ホーム」、自立した生活を送るなら「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」…というイメージです。

 

住宅型有料老人ホームから介護付き有料老人ホームに引っ越すパターンもあります。

 

参考:有料老人ホームとは?【どんなところ?/ 祖母を預けた孫がわかりやすく解説します】

 

 

有料老人ホームに預けなくてもよい実例

 

有料老人ホームを検討していたけれど、実際に他の種類の老人ホームに入居した実例を紹介します。

 

 

・実家からの「近さ」で有料老人ホームを検討していたが、それほど離れていないところにサービス付き高齢者住宅があった。

 

・自宅での復帰を目指して、リハビリのために介護老人保健施設に預けることにした

 

・なるべく自立した生活を送って欲しいのでグループホームに入居することにした

 

・費用の面を考えて、特別養護老人ホームに空きが出るまで自宅で介護することにした

 

・介護施設にやっぱり自宅で介護してあげたい

 

 

 

このように家族の思いによって介護の形は様々です。

 

有料老人ホームにこだわらずカテゴリーを広げて探すということも有効です。

 

親を預けたくなる老人ホームを探すなら >> LIFULL介護

 

 

入居する時期も大事

 

「今すぐ」なのか「元気なうちに」なのか「将来的」なのかで、選択も変わってきます。

 

緊急性が高ければ「いま空きのある老人ホーム」から選ぶしかありません。

 

逆に将来的に考えているのがあれば選択肢は広がり、十分な準備ができます。 その一方で、入居するタイミングの判断が難しくなることもあります。

 

 

すべての希望を叶えるのはムリ【軸をもつ】

 

有料老人ホームでは、料金を支払えば手厚いサービスが受けられる可能性は高まります。

 

ですが、いかに有料老人ホームといえども、すべての希望を叶えるのは難しいです。

 

希望に添えることと添えないことがあるからです。

 

特に医療的な処置や介護サービスは、有料老人ホームごとに異なるので事前のチェックは必要です。

 

また、実際に現場で働いているのは介護スタッフです。サービスの質は実際に接してみないとわかりません。

 

参考:費用の安い老人ホームは高級老人ホームに比べて「質」が低いのか?【料金に比例?】

 

そのため、「なぜこの有料老人ホームを選んだのか」という「軸」をしっかり持つのが大切です。

 

「軸」とはたとえば、

 

・立地

・費用

・食事内容

・リハビリの充実度

・設備、内装のキレイさ

・医療や介護サービスの充実度

 

…などが挙げられます。

 

すべての希望を叶えることは難しいですが、この軸さえしっかりしていることが、心の安定につながります。

 

そして、その軸を決める物差しこそ「有料老人ホームに預ける理由」…です。

 

関連記事:【5項目】理想の老人ホームへ入居する第一歩は「希望条件の洗い出し」

 

 

迷ったらプロへの相談も有効

 

「軸」に迷ったらプロへの相談は有効です。

 

主な相談先として、

 

・ケアマネージャー

・地域包括支援センター

・老人ホーム検索サイト

 

…があります。

 

 

ケアマネージャー

 

すでに担当のケアマネージャーがいるのであれば相談してみましょう。

 

置かれている状況を理解してくれているのでそれに見合った施設を探してくれることがあります。

 

とはいっても、ケアマネージャーにとって利用者さんはあくまでお客さんです。そのため、自ら手放すということをしないケアマネージャーさんもいます。

 

 

地域包括支援センター

 

地域包括支援センターは自治体ごとに設置されている公的な施設です。

 

無料で利用でき地域の介護事業に詳しいので、老人ホームに関する情報や相談など対応してくれます。

 

老人ホームの一覧表などを持っているところもあります。

 

 

老人ホーム検索サイト

 

老人ホーム検索サイトはその名の通り老人ホームを検索できるサイトです。

 

LIFULL介護みんなの介護…といった介護に詳しい民間企業が経営していて、 希望条件から簡単に検索することができます。

 

無料で電話相談や資料請求・見学までサポートしてくれるので、気軽に相談してみたい方にはおすすめです。

 

 

 

 

まとめ:「預けたい理由」は有料老人ホームを選ぶ「物差し」

 

今回は有料老人ホームに預ける理由10選を紹介しました。

 

 

①:よい暮らしをさせてあげたい

②:自由度が高い

③:手厚い医療や介護をうけられる

④:サービスのカスタマイズができる

⑤:家から近い

⑥:終の住処にしたい

⑦:在宅での介護が限界

⑧:すぐに入れる他の老人ホームに空きがない

⑨:今の老人ホームに不満がある

⑩:すぐにでも追い出したい

 

さらに、

 

有料老人ホームに親を預けなくてもよい理由

ほかの種類の老人ホームとの比較は大事

すべての希望を叶えるのは難しい

迷ったらプロへの相談は有効

 

…というところまで解説しました。

 

繰り返しですが「預ける理由」は有料老人ホームを選ぶための「軸=物差し」になります。

 

老人ホーム選びは生活の根幹に関わる問題で、かつ費用もかかります。なんとなく選ぶとトラブルに巻き込まれたり、損をしたりする可能性もあります。

 

快適な老人ホームにたどり着くために「預ける理由」をもう一度見直してみてください。

 

介護は時間との勝負です。 きたるべき未来のために今すぐ行動しましょう。

 

親の介護問題を抱えるひとにとって、ステキな老人ホームがみつかりますように!

 

今回は以上です。

 

 

関連記事:有料老人ホームの探し方・選び方を経験者が完全解説!【親を預ける】

 

関連記事:【5項目】理想の老人ホームへ入居する第一歩は「希望条件の洗い出し」

 

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関連記事:有料老人ホームを探している人にオススメの介護施設検索サイト 3選【比較】

 

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